1997年の恋①

僕の名は白河春男。

白河秋男と雪子の息子だ。

初恋の相手は桃香さんだった。

僕が7歳の頃、27歳の桃香さんはよく遊んでくれた。優しくてどこか儚げで綺麗だった。

 

2017年8月31日8:00

朝食を終えた僕は制服を来て玄関へ向かう階段を降りていた。

電話が鳴り母が出る。

「はい、白河です。」

しばらくして母が青ざめる。

「あなた、桃香が亡くなったって…」

受話器が落ちるのと同時に僕は階段から足を踏み外した。そして気を失った。